実践建築模型士
年齢制限無し 学歴不問 実務経験不問
資格について
実践建築模型士とは、建築模型士として活躍する際に取得を推奨される資格の1つです。建築模型士とは、住宅やマンション、商業施設等のミニチュア模型を作る専門家のことを指しています。住宅やマンションなどの建築物を建てたいクライアントは、まず設計士と相談をして、希望としている間取りや家全体の形、家の内装や外壁の状態などを決めていきます。設計士はクライアントの要望を確認しながら、建築可能な形で家の図面を紙面上に作成していきます。しかし、クライアントからすると、紙面上の図面だけでは本当に自分たちの希望が伝わっているのか、想像上の建築物に近い形になっているのかのイメージを持つことが難しくなっています。
そこで登場するのが建築模型士です。設計した起こした図面を基に、建築物のミニチュア模型を作ることで、クライアントがより具体的に建築物をイメージできるようにしていきます。それを基に、細部の調整を行ったり、イメージに合わせて修正を掛けたりして、クライアントのイメージと設計士のイメージを擦り合わせていきます。そうすることで、双方の齟齬を出来るだけ小さくし、納得のいく建物を建てることが出来るようになります。
クライエントの満足度を高めるため、または設計士や建築士に正しくイメージを伝えるために、建築模型はとても重要な役割を果たしています。建築模型士には、図面を正確に読み込む力や、模型を精巧に作る技能だけではなく、見た目の美しい、クライアントが納得出来るようなセンス良い模型を作る力も求められます。また、多くは納期が定められているため、期日までに模型を完成させるスピードも同時に求められます。
建築模型士として働く人の多くは、住宅メーカーや設計事務所、設計事務所などに就職しています。その場合、平均して年収は300~400万円程度であると言われています。専門的な資格を取得したり、一定以上の実力があることを認められたりした場合には、フリーランスとして独立をし、在宅ワークに切り替えることも可能です。その場合の給与は歩合制になります。また、働き方の1つとして建築模型士を副業にして活躍している人もいます。経験から学ぶことが多いこの仕事は、働きながら経験を積むことが大切になります。
建築模型士には特別な資格が制定されていません。そのため、一般的には民間資格を取得して建築模型士に従事している事が多いようです。実践建築模型士もその資格の1つです。実践建築模型士は、日本デザインプランナー協会が定めている資格となります。建築模型に関する専門的な知識や、制作のための技術・技能について、日本デザインプランナー協会が定めている水準で厳正に試験を実施します。その審議の結果、一定の水準以上の能力を有していると認められると、資格を取得することが出来ます。実践建築模型士は、1級と2級に分かれています。2級は、設計士の意図を分かりやすく伝達するための建築模型の制作技術が一定以上であることが求められますが、1級はその力に加えて、より高度な技術・技能を有していることが求められます。
この資格取得後は、建築模型士として設計事務所や住宅メーカーに就職することが出来ます、また、この資格は講師としての活動を認められている資格でもあるので、自宅やカルチャースクールなどでインストラクターとして活躍することも可能です。
受験資格
誰でも挑戦可能です。
試験内容
試験は筆記試験のみになります。設計士の意図を読み取り、その情報を建築模型にするための知識や技術に関して問われる試験となります。
合格率
試験問題の70%以上の正答率で合格することが出来ます。
平成26年度の実践建築模型士2級の合格率は、受験者が8977名に対し76.2%でした。
実践建築模型士1級の合格率は、受験者が1562人に対し17.0%でした。
試験日程
<p>試験実施月の前1カ月が申し込みの月になります。前月の月末までに申し込みを行うと、試験月に問題用紙と答案用紙が送られてきます。月末までに回答をして、回答用紙を送付してください。</p>
試験会場
在宅での受験になります。協会のホームページから受験の申し込みを行うと、問題用紙と回答用紙が送られてきます。定められた期限内に回答し、回答用紙を送付して下さい。
試験費用
1回の試験につき1万円となります。
合格発表
翌月20日に合否通知が発送されます。
資格の主催団体・組織
団体名 | 日本デザインプランナー協会 |
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住所 | 情報無し |
webサイト | https://www.designshikaku.net/ |